第2章 彼の後ろ姿(尻)がかなりエロい件について…燭台切光忠
先ずは抜いてあげないと、いきなりはアナルセックスだなんて痛いだろうと思う。もみもみとお尻を揉み解しながらもう片方の手の平で陰茎を包み込むと上下についた。時折指の腹で先端部をグリグリと押し付けて見れば大きく仰け反り声を荒げる。背中越しへ愛おしい光忠に向けてキスをおみまいして見る、また後ろを振り返った彼は私を見下ろしていた。
「ぁっ…も、あるじ…のばか…はぅゔ!」
「そう言いつつ気持ちよさげに喘いでるのはどこの誰だろうね?」
「そうじゃな…ひぃ!ぁっ…先っぽ…ぐりぐり、しなぃ、で…ぁあっんん゙!」
「そうじゃない。それじゃあ…なに?」
光忠は私になにを求めているのか気になった。愛撫は気持ちいいようだし、お尻も撫で回したり揉み解したりしてちゃんと快楽へ誘っているというのに…他になにが欲しいというのだろうか。手を止めて光忠を見上げる、逝きそうになっていた彼は妙な所で寸止めされて顔を歪めて苦しそうに手を付いた台所を握り締めている。
「や、そんな…ところで…止めないでよっ!」
「だって気になるじゃない、愛しているというのに…これ以上なにが欲しいの?」
「っ!それは…」
「私に出来る事ならするよ、なにが欲しいの?」
愛しい光忠のお願いである。出来る限りの事ならするつもりだと頷いた私に声を詰まらせた彼は呟くようにいう。しかしとてもか細い為聞き取れず、もう一度言って欲しいと頼めば恥ずかしそうに怒っていた。
「主に口吸いして欲しいんだよっ!いつも人の体を弄ぶ癖に口吸いはしてくれた事は一度もない…こんなにも僕は君の事だけが好きなのに、君は僕を本気で見てはくれなていないじゃないかっ!」
なんだそのお願いは、光忠が可愛すぎて一瞬思考が停止した。しかし私にもちゃんとした理由があるのだ、ロマンチストで格好よさを追求する彼はこんな形でキスを求めないだろうと思ったからである。けれどずっと私とキスをしたかったのねと納得すれば話しは早い。後ろ向きの彼を正面に向けさせて、貪るような激しい口付けをした。目を見開く彼は私の舌を絡めるのを感じ、ぐっと抱き寄せて来た。
「はぁ、んぁ…んんっ…ぁるじ…」
幸せそうに目を細めている光忠からゆっくり唇を離した。少し名残惜しそうに私を見下ろしていて、私は笑みをこぼす。爪をたてて陰茎の先端部をグリグリ押し付ければ声にならない喘ぎ声と共に射精し放たれた。