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sing sing sing!!!《短編集》

第2章 おそ松さん《松野 一松》




『一松くん‥?』


聞き覚えのある声に顔を向けると


いつものビッシリ決めた姿とは違う
ナチュラルメイクに、ふわふわと髪を下ろし
淡い色のセーターに見を包んだの姿が目に入る

彼女の前には徳利がすでに2本並んでおり
白色の肌がほっこりと赤く染まっている

そんな彼女の姿に、あの日の照れたの姿が重なる


「なんだよ、一松の知り合い?!
なんで教えてくれねーんだよ」


ずりーよ何て言葉に、
「ん」と小さく返すと端の方にすわる


偶然会ったことよりも、僕と同じ顔があと5人いた事に
おどろいていたも
彼女の柔軟な性格のせいか、
お酒も入ってなのかすぐに打ち解けて
あのふにゃりとした笑顔になる


あの笑顔が僕以外に向けられていると思うと
少し心が苦しくもなるが

が結構お酒に強い事とか
1人で飲みに行ったりする事とか

路地裏でのしか知らない自分が
妬きもちなんて、馬鹿らしい

と、薄汚い気持ちと一緒に
目の前のビールを一気に煽る



隣では、童貞共が


何歳だーとか

どこに住んでるんだーとか

次から次へと質問をしていく
チラリと視線を向けると
は楽しそうにケラケラと笑いながら
みんなの質問に答えている


ゴクリとまたビールを一口に飲むが
ろくに味がしない


「ちゃんライン教えてよ♡」
いつの間にかの隣に座っている
トド松が上目遣いに彼女に問いかける


当たり前の様にいいよ。と答える彼女の声を
聞きながらもう一口ビールを煽る


隣にすわるカラ松が大丈夫かと訪ねてくるが
「ん」と小さく返せば
そうかとカラ松もまたすぐに
彼女の方に視線を向けた

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