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sing sing sing!!!《短編集》

第18章 おそ松さん《7:松野トド松》




「ふぅ」



そう言いながら洗い物を終わらせた
トド松がソファの隣へと腰掛ける




『だから、なんで隣』




隣でココアをあざとくちびちび飲むトド松を
横目で警戒しながら
ゴクリとコーヒーを飲み干す



「あ、お代わりいる?ココアもあるよ?」



『えっ?あ、うん。じゃあもらおうかな』



もう充分コーヒーを飲んだお腹はタポタポに
水分で満たされているが
せっかく入れてもらったココアをお礼を言って受け取ると
ちびちびと口をつけた


いやに甘ったるい味が口に広がった



「ねえ、聞いたよ?
皆に行ってらっしゃいのキスしたんだって?」



『え?!あーしたっちゃ、したのかな』



不可抗力もあったけど



「ダメじゃん〜おそ松兄さんにしたから皆んなにもしないとって思ったんでしょ?
もっとすぐ言ってくれたら、僕が皆に話して止めてあげたのに」



『え?!』


思ってもみないトド松の発言に数回瞬きすると


「もしかして、僕も同じことすると思ったの?」


『う、うん。ちょっとだけ』



「もーするわけ無いじゃん。
一松兄さん位だよ、そんなの聞いて強引にいっちゃうのなんて」


「どうせ、シコ松兄さんはポンコツだしちゃんからほっぺとかにしてあげたんでしょ?
カラ松兄さんは泣きながら帰ってきたから、お察しだし
まあ、一松兄さんが口にキスしたって聞いた時はビックリしたけど

十四松兄さんと僕は安心だし
皆にしたからなんて強引にお願いしたりしないから、何でも話してよね?」


こてんと首を傾げて、上目遣いで問いかけてくる


『え、十四松も例外なくだったけど』



「え?」




『ん?』




「え?」



『ん?』




「十四松兄さん?」






『うん』





「?」



すっと、瞳から光が消え
取り出したスマホを睨みながら
もくもくとフリック操作をする。




『あれ、全部筒抜けなんじゃないの』




「だと思っていたんだけど‥‥裏切り者がいたみたいだね」





『あら、たいへん』
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