第4章 血界戦線《レオナルド・ウォッチ》
『あーおいしかった』
はそう言って、少し雪の積もった道に
新しい足跡をつけながら数本前を歩く。
結局今回のレストランもに出してもらった
お会計の時に見たソレは、僕の想像を遥かに超え
スティーブンさんに聞いた僕が馬鹿だったのか
事前に調べなかったのが悪かったのか
メニューに値段が書いてなかった時点でもっと早く
気づくべきだったのか
はあと溜息をつき、雪の上のの足跡を
追いかける
浮かない顔して歩くレオナルドに
くるりと振り向くと
『今日は私の家に泊まってくんでしょ?』
「え、いいんですか?」
『いいもなにも、いっつも泊まって帰ってるじゃ無い』
それでもだ。
クリスマスの夜にこんなチンチクリンを横に連れて
挙げ句の果てにはレストランの代金も払えない様な
こんな男とまだ一緒に居てくれると言うのか
そんな、情けないことも言えるはずもなく
そもそも言えていたら、こんな事にはなっていないはずだ
『ほら、寒いから急ご』
僕の想いを知ってかしらずか、
いつもより上機嫌に僕の手を引いて歩く。