第4章 皆でわちゃわちゃ彼(?)シャツ
‐黒尾side‐
アイツが無防備過ぎるから、マジで焦る事はよくある。
今回は、その中でも群を抜いた行動だった。
なんだよ、あの裸エプロンもどきは。
俺いなかったら、流石の赤葦だって食ってたろ、アレは。
だから、何か着せた方が良いと思った訳だが。
コレはコレで、ヤバい。
お泊まりに来た彼女が、朝食用意してくれてるシチュエーションに見える。
ホントにりらが彼女で、他に同居人がいなかったら。
飯よりお前が食いたい。
…な、状況だ。
それは、他の奴等も思っているようで。
「あー!マジ、りらちゃん可愛い!後ろから、ぎゅーってしてやりたい。」
「それには同感です。」
「そんな事したら、そのままナニかしちゃうんじゃないですか?」
「ヤらない自信はねぇな。」
「それにも同感です。」
チラチラと、りらを見ながら繰り広げられる会話が下品だ。
アイツ、無意識に男の憧れみたいな格好すんの、ホント止めて欲しいわ。
心配する、こっちの身にもなれっての。
朝飯を作り終えたりらは、そんな俺の気持ちも知らず。
普通に椅子に座りやがった所為で、裾が捲れてきわどいトコまで見えていた。