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【HQ】こんな5人の同居生活

第3章 赤葦メインで誕生日


‐赤葦side‐

りらの、さっきの笑顔。
あれは不機嫌な時にする顔。
俺達に構われるのに慣れてきたとはいえ、やりすぎた。
自分のペースで出来ないのは嫌だったんだろう。

「な、なぁ…。りらちゃん、機嫌悪くね?」
「そうだな。変なもん入れてねぇと良いんだが…。」
「りらなら、いくら機嫌が悪くても、食材を無駄にするような事はしないから、大丈夫なんじゃないですか?」

周りの人達も、それには気付いていたようだ。
確かに、りらなら食材を無駄にする、本当に食べられないようなものは作らない…筈だけど。

食べたら苦しいもの、なら作りそうだ。
よくある、ロシアンルーレット的な、わさび入りか、辛子入りか。

どちらも、俺にとっては平気なものだから、大丈夫だろう。

「…出来ました。入って下さい。」

りらが呼びに来たのを合図にリビングに戻る。
各自の皿に、すでに振り分けられた、たこ焼きが乗っていた。

「やっぱ、りらちゃんが作ると綺麗だな!」
「…だな。早く食おうぜ。」
「…いただきます。」

今更なご機嫌取りをした木兎さんと、若干警戒している2人がたこ焼きを口に入れる。

少し咀嚼すると、3人とも口を押さえた。

「かっら!」
「水、水くれ!」
「…りら、何を入れたの。」

騒ぎ始める人達と、涙目の月島。
予想が当たっていて安堵する。

俺は、辛いものはどちらかというと好きな方で。
何の警戒もせずに自分の分を口に運んだ。
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