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【HQ】こんな5人の同居生活

第3章 赤葦メインで誕生日


それからすぐに、言われていた2人が帰ってきた。
ついでに、先月に就職の為うちから卒業…いや、出ていった木兎さんまでも、何故か来た。

「おー!準備出来てるな!」
「何だ、結局こういうのか。普通に飯作んの諦めたか?」
「何を作っても、りらの料理には敵いませんから。それなら、普段りらじゃ作らないもの、にしたんです。」

この、年上組との会話から察するに、今日は赤葦さんがご飯を作る事を知っていたようだ。

あれ、嫌な予感がしてきた。

帰るなり、冷蔵庫の方へ直行した月島くんを見ると、丁度何かを入れた所だった。
チラりと見えた箱は、近くのパティスリーのものだ。

この時点で、嫌な予感が的中した事を悟る。

その証拠に、黒尾さんが持っていた黄色いディスカウントストアの袋から、たすきを取り出して私に差し出してきた。

たすきには、文字が書かれていて。

‘本日の主役’

これを、私に着けろと言うのか。
こういうの、嫌だから誰にも誕生日を教えなかった事を理解して貰いたい。

大体、なんで知ってたんだ。
情報源は、誰だ。

「りらの誕生日、俺が知らない訳ないでしょう?」

考えるまでも無かった。
この、オープンストーカーだ。
と、言うか、人の考えてる事を読むの止めてくれ。

「つー訳だから、諦めてコレ着けろ。」

受け取らない意思を顔を背けて示したというのに、黒尾さんが無理矢理たすきを掛けてきた。

こうして、望んですらいなかった誕生日会が始まった。
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