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境界線。【安室透夢小説】

第7章 幸せの対義語は×××


安室side


リビングでソファに座っていると くのえさんが戻ってくる。

「...ごめんなさい。 翠くん急に帰ってくるから私も驚いちゃって。びっくりしましたよね?」

さっきのお兄さんの部屋での出来事なんかまるでなかったかのような態度に驚く。

「...いえ、泊まっちゃって大丈夫でした?」

「大丈夫ですよ?2人が 翠くんがいてもいいなら。」

「僕らは構いませんけど...。」

「じゃあ、問題なしです!大丈夫。」

くのえさんはニコニコと楽しそうだ。
くのえさんの言った“私の何を知りたいんですか?"という質問が頭の中でぐるぐると回っていた。
如月知佳に関することから くのえさんの好みの男性についてまで知りたいことは山ほどあった。
.....どう考えたって僕には くのえさんが子供を誘拐するような人には見えない。
しかし、今まで犯罪なんか犯すように見えない奴らが犯した事件を沢山目の当たりにしてきた。



「... くのえさん、一つお聞きしていいですか?」

「なんですか?」

「... くのえさんは、如月知佳くんという男の子が誘拐された事件を知っていますか?」

切り口はこれでよかっただろうか?
少し唐突すぎた気もする。

「知ってますよ?最近、よくニュースで流れていましたもんね。その事件がどうかしたんですか?」

「最近その男の子に会った気がするんですよ。僕とそれから、コナン君も。」

「...そうなんですね。じゃぁ、2人ともどうして助けてあげなかったんですか?彼と会ったのはいつですか?どこであったんですか?きっと、助けを求めてたでしょ?その時、知佳くんはどんな顔してました?怪我とかしてませんでしたか?」

くのえさんが冷たい表情になる。
そして、責めているともとれる質問。


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