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境界線。【安室透夢小説】

第6章 探しものはなんですか?



結局、スマホの中にも非通知からの着信履歴以外に気になる点はなかった。

「...次はここだね。 くのえの義兄の部屋。」

ドアを開けて中に入る。
どうやら美大生らしく部屋には絵画や彫刻のポスターなんかが貼ってあった。
部屋の角に一つだけキャンパスが置いてあった。
かけてあるシーツを外すと くのえさんの絵が描かれていた。
キャンパスの中の くのえさんはどこか切なげな表情をしていて目を奪われた。

....ってこんなことをしている暇なくて。




その後も部屋の中を探っていたが特に収穫はなかった。
諦めて部屋を出ようとした時。

「...安室さん。見て。」

「何か見つかったかい?」

コナン君の見ていたものを覗き込む。
昔の事件の切り抜きのようだった。


詳しく内容を読み込もうとした時....











「2人とも、いったい何を探してるんですか?」

くのえさんの声がした。
後ろを振り返るとバスタオルのみを身体に纏った くのえさんが立っていた。
風呂上りなためか髪は濡れており身体に雫が垂れていた。

「... くのえ...さん?どうして....」

「私の質問がまだです。 翠くんの部屋で一体、何を探していたんですか?」

「......何って..。」

「...他のどこを勝手に漁ろうと結構だけど、 翠くんの許可なしで 翠くんの部屋に入るのはやめて。」

そう言って くのえさんは僕らに近づいてくる。
コナン君のてから新聞の切り抜きを奪うとぐしゃぐしゃと握り潰されゴミ箱に捨てていた。

「とりあえず、部屋を出ましょうか。」

「... くのえさんは一体、何を隠しているんですか?」

「......じゃあ、逆に、安室さんは私の....何を知りたいんですか?」


7章につづく


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