第3章 人を隠すなら××の中。
くのえside
夕食を食べ終わると自分の部屋に戻る。
あぁ、彼の食器も洗わなくてはいけない。
翠くんは帰ってきてから自分の作業部屋にこもってしまっている。
なんでも、インスピレーションが湧き上がったらしい。
「ハンバーグどうだった?」
「すごくおいしかったよ!お姉さんご飯作るの上手だね。」
「ありがとう。」
彼は“如月知佳"くん。
巷では誘拐されたことになっている少年。
誘拐犯.......か。
「知佳くん。明日、土曜日だし一緒にお出掛けしようか?どこでもいいよ。知佳くんの好きなところに行こう?」
____________そろそろこの子、なんとかしないとなぁ。