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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第6章 ページ6、魔法帝





2月下旬に入ると

服も身体も全く傷付かず、息も荒れぬようになっており


王宮での修業の噂が流れてきた。



「ただ魔を集めて撃つだけだったのに…」

「たった2週間であれほどの」


ケイトの戦闘技術は、みるみる上達していたらしい。



基本的に身体を動かし、翻弄するわけだが

魔ですぐに察知されるため、より急激かつ高速な変化が必要となる。


それを改善させたのが、新しい手段。



・1つ目

魔を固め、足場にするだけでなく
触れたものを弾き飛ばすように操作し、普通に跳ぶより素早く跳べる。

それを足の裏から瞬時に出し、走ったり跳ぶ際にする。

一瞬かつ限界まで集中させると、クローバー王国の端から端まで飛べ
なおかつ国境を余裕で超えるので、籠める魔の調整に注意が必要らしい。

防御の際にそれを作り出し、魔法や物理攻撃を跳ね返すことも可能。
ただし、威力があまりに強くなり過ぎて相手が死んでしまうため、その際には凄まじく弱めて使っているらしい。


・2つ目

内臓や脂肪に内在する分の魔を最低限にし
筋肉や神経に集め、思考速度だけでなく身体の動き全体をより早くする。

神経を鋭敏にさせ、魔の流れまで明確に察知し
反射的な動きを迅速にする。

それはまるで…
瞬く間、まばたきをするほどの極めて短い時間に消えたように見えるため
「閃光」とも言える。


・3つ目

相手の魔法に、自身の魔を介して触れながら

魔法とする前の状態、魔へ強制的に戻し
それを取り込んで、自身や自身の繰り出す魔法を強化する。

それにより、常時体外にある自然の魔から
相手の繰り出す魔法による魔まで支配でき、なおかつ自身のものにできるようになった。

その技術を使いながら
常時魔を全身に纏った場合、攻撃が当たるまでは「消費」ではなく「回復」のみに回せるようになったらしい。


・4つ目

魔法が既に身体へ当たった場合
その直後に当たった部位へ魔を集中させながら、斜めへ逸らして無効化する。

当たった瞬間に吸い取ろうにも遅く
それまでの時間が一瞬でも長くかかるため、やられる可能性が上がるとの考えから作り出したらしい。


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