八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第20章 ページ20、絆
そうして、時は流れていく。これからもずっと…
前にケイトが願った「遺言」は、広くこの世界へ伝わっている。
そしてケイトが編み出した浄化魔法によって、星中の争い合う心は浄化された。
それから…
争い合って奪うのではなく
「互いにできることを協力し合うことで、共に越えていくこと」に主点が置かれた。
戦争もなくなり、争いもない。
それで得られるものは哀しみだけだと、痛みだけだと知ったからこそだ。
それで行動に示すのは非常に難しい。
だが、誰かが隣に居れば乗り越えていける。
一人VS集団だと、恐怖しかわかないだろう。
ケイトのようにトラウマを抱え、人に対して恐怖しか持たなくなることもあるだろう。
それでも…たった一人でも分け合える人がいれば、何でも乗り越えていけるとさえ思える。
それを教えてくれた人が、私の隣にいる。
誰か一人だけでもいい、信頼できる人を作ればいい。
この人の為なら死んだっていい、そう想えるぐらいの人を得れば…無敵だとさえ思える。
そして世界を平和へと導いたその「浄化魔法」だが
周囲の魔を取り込みつつ永久的に在り続けるよう
魔同化魔法を応用して、常に星中へかかるようにしたらしい。
それから、ケイトの遺言の教えは何千年経ってもなお遺り続けるだろう。
私達はそれを願っている。
魔神の復活、戦争、争い、それらが未然に防がれた今
私達は平和に過ごしている。
それが子供達が大人になっても、老人になっても続くよう、祈りながら…
そうして未来は、平穏となった――
―完―