八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第6章 ページ6、魔法帝
が
歯磨きもしなければいけないので…
ケイト「むにゃ」
フエゴレオン「寝るな。口を開けろ」
ケイト「んみゅ…」がじがじ
フエゴレオン「歯ブラシを噛むな;」
ケイト「おかわり」
フエゴレオン「食べ物ではない!;」
うがいをさせようとすれば飲み込み
歯ブラシで磨いていれば、がじがじと噛み
結局、口いっぱいに含ませてから
頬を手で挟んでうがいさせてから、頭を後ろから押して吐き出させた。
ケイト「兄…上え…」
フエゴレオン「?なんだ?」
ケイト「…あり、がと^^」
ぎゅう
そう言いながら右手で、左手を力なく握ってくるケイトに…
私は笑みを浮かべながら、反対の手で頭を撫でた。
フエゴレオン「今日はゆっくり休め。
これから毎日なのだろう?」
ケイト「う…ん」
まだ何か言いたそうだな。
だが
その意思とは裏腹に、瞼が重いのか目を閉じ…
寝息が聞こえてきた。
フエゴレオン「寝たか」
そう呟きながら、天蓋付きのベッドから降りようとした。
が、手を掴まれたままで動けなかった。
何とか布団を手繰り寄せ、被せていると
小さな声が聞こえた気がした。
ふと、耳を澄ますと…
ケイト「全身に常に纏えば意識が分散
ならば攻撃が当たる瞬間に当たる部位へ魔力一点集中で防御
一瞬でどれだけの魔を練り上げ集中速度を高められるか
相手の技から感じ取りどれだけの魔力が必要か見極めると同時に集中
分散させずなおかつ威力を押さえ込まずそれでいながら完璧に調整して」ぶつぶつ
凄いことを常に言い続けていた。
フエゴレオン(夢の中でも修業か?;)
そう思いながら
私は布団に潜り込み、一夜を共にした。
無論、夢の中でケイトと修業しており
ケイトもまた同じ夢を見ていたらしい。
これが創造魔法による、魔を通しての夢と修業による経験を共有させるものだと気付いたのは
もう少し先の話だった。