八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第6章 ページ6、魔法帝
魔法帝「もし、今も常にしている「弱く打とう」とする行為が癖になってしまえば
戦場で突かれる欠点となってしまう。
実際、私へ襲い掛かろうとしたあの時
僅かながらでも、その威力を押さえようと内側へ押さえ込んでいた。
あの当時のように
人を内側から爆発なんてさせたくないからなんだろう?」
ケイト「!!
(この人…研究所でのこと」
魔法帝「だが、そのままじゃいけない。
このままだと、君の持つその優しさに殺されてしまう」
その意見は尤もで、私自身はよく解っていた。
それを聞かされたケイトも理解したようで、頷いていた。
魔法帝「本当に力を発揮しなければいけない時
傷付けないよう意識することで、弱め続けていたんだろう。
そう思ったんだけど、はずれかな?」
ケイト「…いえ…あっています。
ですが、物や人を傷付けたくないというか
その想いだけは、やっぱり変えたくないというか;」たらたら
魔法帝「だからこそ、制御を完璧にするんだよ。
君自身、魔法が当たった瞬間に
本来残るそれによる傷を、送り込んだ自身の魔を媒体に光速で治すことで
身体に急激な変調を起こすことで、相手を気絶させて勝っている。
その治療に使う分も
攻撃や防御に回した方が、より魔を生かせるとは思わないかい?」
ケイト「…はい」
魔法帝「そのような戦い方ではなく
君自身に合った、君だけの使い方を身につけるべきだと
私は考えている」
真剣な表情で伝えられる中、私たちは静かに聞き入っていた。