八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第6章 ページ6、魔法帝
ばたん
ケイト「…」
「おーい?;」どんどん
突如として閉じられたことに疑問を感じたのか
来客が、そのような声を上げながらどんどんと扉を叩いていた。
ただ、私からは死角になっていて来客が見えていなかった。
それが、問題の発端だったのだろう;
ケイト「どうしよう兄上!!;」
落ち着くまでに数秒要したようだ。
ケイト「玄関に怪しい人が立ってる!!
誰よりも何よりも怪しい不審者!
私のこと探してた!創造魔法の使い手寄越せって!!」
フエゴレオン「何!!??」
考えられない話じゃなかった。
ケイトが使えるのが創造魔法だと知った後
それは噂となって、瞬く間にクローバー王国内へと広がっていった。
クローバー王国を建国した王の属性、創造属性
それは「神」の力とも称され、伝説でもあり
初代の王様から後は
歴史上、ただの一人として今まで現れたことはなかった。
たった一夜にして、この王国の基礎となる建物を作り出し
結界を張り、様々な隣国からの奇襲から救い
王として君臨し、自ら前線に立って争いを鎮めたという。
それを知れば、さらおうとするのも必然。
研究所で縛られた折は、誰も知らなかった。
が、私の家に来てから2年が経った今は話が違う。
レオが生まれる5ヶ月ほど前の休日、3月25日。
シスターテレジアが訪れたことで、ケイトのそれが創造魔法だと判明した。
誰かに知られ、誘拐しようとされても不思議じゃない。
(それを防ぐため、常日頃から私はケイトと一緒に居るわけだが)