八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第5章 ページ5、喧嘩
ケイト「…きっと…兄上なら、解ってくれるって……
解って欲しいって思った。
でもって…意図せずに、過去の全部魔を通して伝わってしまった;(ずうん」
フエゴレオン「逆に…
そうでなければきっと、わかることはなかっただろう。
お前は一人きりになり、話そうとしないことで守ろうとし
自らを殺し続け、誰かに相談することもやめた。
誰にでもできるような行為ではない。
私は…
お前の貫き続けてきた行動を、人として立派なものだと思う!
普通なら到底出来ない」きっぱり
ケイト「!!へ!?;」
フエゴレオン「話そうとしないことで
ケイトは周囲を、周囲はケイトを理解しない事へ繋がった。
それらの弊害を生じたわけだが
周囲は、ケイトを好き勝手に言い続けて否定した。
暴言などを吐いてはいじめ、片やいじめを見て見ぬ振りをして放置し、何年もケイトを苦しめるだけでなく傷付け続けた。
現状、今となってもその傷は疼き、人に向き合う度恐怖が訪れる有様だ。
そしてケイトは逆に、周囲に当たることも、誰かに相談することもなく、誰かを一方的に傷付けることなどしなかった。
同じ思いをさせまいと、それを否定することも怒ることもせず、己を必死に何年も殺し続けた。
どちらが正しいか、どちらがより悪いことをしているかと問われれば
それは言うまでもなく明白だ。
寄り添おうとも向き合おうともせず
常日頃から否定し続けてきた周囲が圧倒的に悪い!
そしてケイトもケイトで悪い点はある!
理解して欲しいのならば話せ!!でなければ永遠に解らん!」かっ!!
ケイト「う…うん;
それが一番難しい;」
腕組みしながら叫ぶと
当のケイトは気まずそうに顔を逸らしながら、頬をかいた。