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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第5章 ページ5、喧嘩





そっと手を伸ばし、布団へ触れると


ケイト「びくぅっ!!)!!」

昔のように、びくついていた。



「お前が歩み寄ってくれるまで、いつまでも待つし
私が守る」

あの当時、ケイトへ言っていた言葉が脳裏をよぎる。


何が、守るだ…

逆に、苦しめてしまっているじゃないか。



「無理に笑わなくて構わない。

言っただろう?ゆっくりでいいと。


焦らず、地道にでいい。

すぐに変われるほどのものじゃないだろう?」


解っていた気になって、恐怖を蘇らせてしまった。




ケイト「…」がたがた


震えさせて、トラウマを呼び起こしてしまった。



フエゴレオン「…」


私にできるのは…

やるべきことは、待つことだった。



心が整理し切るまで、少しずつでも付き合って

乗り越えていけるように…


そうすべきだったのに…手放してしまった。



押し付けて、突きとばしてしまった。




もう大丈夫だろうと、勝手な判断で…




フエゴレオン「…本当に、すまない」


いきなりそうされて、どれだけ心細かったか…

それを思うと、情けなくて涙がふいに零れ落ちた。



ぎゅう!!

ケイト「!」


そう言いながら、私はケイトを抱き締めた。




なぜか、その震えは止まっていた。


おずおずと、不安そうに見上げてくるケイトの顔を見て

痛みを憶えた。



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