八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第5章 ページ5、喧嘩
こんこん!
ケイト「…」
しーん
駆けつけるや否や
切羽詰まりながら、せわしなくノックをした。
だが、静寂しか返っては来なかった。
おそらく…
自分がした行動が解らず、混乱しているのだろう。
がちゃがちゃ!
どんどんどん!!!!
カギがかかっていることを確認し、激しく戸を叩くが
それでも応答はなかった。
その状況に、もはや一刻の猶予もならないと思った。
きっと…
このままだと、閉じこもり続けることになるだろうから。
助け出すなら、早い方がいい。
大切だからこそ…
そう思っているからこそ、私は決めた。
そう感じ、意を決して……
フエゴレオン「炎創成魔法!
大火炎獅子の咆哮(レオ・ルゼーナス)!!」
ぼおおおおおおおおおおお!!!!
ケイト「い!!!?;」
扉を焼き尽くした。
すると、真っ青かつ呆気にとられた表情で
布団をかぶったまま目を向け、顔を覗かせるケイトが見えた。
フエゴレオン「…」
つかつか
ケイト「はっ!)!」ばっ!!
私がベッドへ歩み寄る中
やっと我に返ったのか、布団を頭まで被り出した。
すっ
フエゴレオン「!」
それに手を伸ばした時、気付いた。
ケイトが、震えていることに