八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第5章 ページ5、喧嘩
父上「待て」
フエゴレオン「!」
父上「追いかけたいのは解る。
が
まずは、ケイトの気持ちを理解しろ。
あいつがああなるのは、時間の問題だった。
ケイトにとっては、そうされないことが当たり前だった。
そんな日常が今のようなものに変わり、その想いを少しずつ理解しつつあった。
が、やはりまだまだ子供だ。
いきなり、それに直面した時
その板挟みで逆に苦しみ、「だとしたら今までのそれは何だったのか」とひどく葛藤したのだろう。
結果として
お前は殴り飛ばされ、珍しいことに扉を荒々しく閉めながら走り去ることになったわけだが…
ここまでは解っているか?」
フエゴレオン「はい!」
力強く頷いた。
薄々感付いてはいた。
それでも…助け出したいと感じた。
逆を言うなれば
普段物を大切にし、乱暴な手段を取らぬはずのケイトが
それほど余裕をなくし、苦しんでいるという証拠だったから。
父上「なら、どうすればよいかは考えているだろうな?」
フエゴレオン「はい!
力ずくでも、解らせます!!」
父上「ふっ(微笑)
力ずくか…それもまたよしだ。
いってこい!」
フエゴレオン「はい!!」敬礼
それから私は敬礼するが早いか
扉を開け、ケイトがいるであろう彼女の部屋へと走り出した。