八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第20章 ページ20、絆
それから数か月後、ケイトは国王になった。
魔に選ばれたという点が非常に大きかったらしい。
そして昏倒している間に、魔石もまた自ら戻ってくれた。
その命に別状はない、その事態はとても喜ばしくもあったわけだが…
私はまだ魔法帝ではない。
ケイト「大丈夫だよ、フエゴレオンならきっとなれる!」
そうケイトが言ってくれたが
今回の件で、やはり私はまだまだ未熟者だと思った。
他の魔法騎士団団長たちもまた、気を引き締めて
強くなるために、修業に明け暮れている。
それからケイトは、しばらくして歩けるようになった。
そして元のように動けるよう修業中だ。
ケイトの26歳の誕生日に、私は共に散歩をすることになった。
だが、やはりまだ無理はいけないとのことで
ベンチを見つけて、隣に座ってから「隣に座れ」と隣を軽く叩いて促すと
笑いながらなんとか座ってくれた。
気分転換に、私は話を切り出した。
フエゴレオン「猫になったらどうなるか、話をしないか?」
ケイト「え?;何で急にその話題?;」
フエゴレオン「いいだろう?」微笑
ケイト「//…う、うん//」
そう笑いかけながら話しかけるだけで
恥ずかしそうに俯くその姿が
とても愛おしく見えて、私はそっと抱き締めた。