八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第20章 ページ20、絆
ノエル「はあ…全然できない」膝かかえ
ケイト「誰でも最初はそんなもんだ」隣に座る
ノエル「…でも、あんたはできてるじゃない。活躍聞いてるのよ?」
ケイト「ふっ!ところがどっこい!
私は10年間制御できた試しがありませんでした!!」えっへん!
ノエル「威張るとこじゃないわよ!・・;」
ケイト「だって生まれてから魔力垂れ流しで迷惑かけて~、でもってその制御攻撃も防御も全くできんで、回復や復元だけしか取り柄なかった」
ノエル「ええ!!?」
初耳の情報に、私は耳を疑うばかりだった。
でも、今は白の鳳凰ならぬ白の悪魔として活躍してばかりで…
ケイト「白の悪魔じゃないよ!?;逆逆!!;
まあ、その当時に比べりゃ、大いに成長したってもんだ!それがでかければでかいほど、誇らしげに感じるもんだろ!^^」にかっ!
ノエル「…
でも、私は…何も…」
ケイト「?できてるじゃん」
ノエル「え?」
ケイト「努力」
ノエル「へ!?」
ケイト「王族はなかなか努力したがらない。恥みたいな偏見持ってる。
けどお前は違う」
ノエル「それは…そうだけど……」俯
ケイト「いつか、きっと…
お前のことを信じて、受け入れてくれる奴らに会える。
魔法騎士団に入ってたくさん頑張って…そしていつか、私を超えてみせろ(微笑)
兄や姉なんかにびびる必要なんかない…お前には、お前にしかない武器がある。
それまでは…自分が、自分を信じてやればいい(ぽんっ!)
お前なら、きっとできるって…」
肩に手を置きながら快活に笑うケイトに、私は…
涙を止められなかった。
ノエル「!!(ふるふる)
っ…」つー
涙が頬を流れ落ちる中、精一杯の強がりと共に叫んだ。
ノエル「当たり前よ、私は王族なんだから!」ふぃっ!
ケイト「そーそー!そんな感じ!^^」
ノエル「…ありがとう」
顔を逸らしてそっけなく叫んでも、嬉しそうに笑うケイトに…
励ましてくれた、元気付けようとしてくれたことが嬉しくて…
その温かさが、本当に居心地よくて…背を向けたまま呟いた。