八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第19章 ページ19、異変
意思表示もできないほど追い詰められた心は
自然と潰されていくばかりだった。
『むごいな…』
当時の悪夢を、魔を通してみせられた時、ヤミが呟いた言葉がそれだ。
「お前が傷付けたんだろ!その血で!体で!
止められるのに止めねえで何が魔からの祝福だ!?」
レオポルド「やめろおおおお!!!」
「お前に生きてる資格なんざねえんだよ!!」
ぐりっ
ケイト「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!!」
「悲鳴上げる価値もねえ!
誰かを護れることなんざねえ。護れたことなんて、一度でもあったか?」
その瞬間、目の前で前魔法帝のルドルフ殿が死んだ場面が蘇る。
「お前に護れるものなんざ、何もねえんだよ!」
ざしゅ!!!!!!!!
ケイト「うあああああああああああああああああああああああ!!!!!!;」
切り裂かれた生々しい痛みに、ケイトは悲鳴ばかり上げていた。
何度も、何度も…
苦しそうにしながら、「大丈夫^^」だと、繰り返し言ってきた。
気を張って、心配をかけまいと必死だったのだろう。
今までもそうだ。
無理ばかりして、自分を殺してでも助けようとばかりする。
自殺志願者も身を挺して止め、敵に後ろから攻撃されても意に介さなかった。
「そんなできた人間じゃない」とケイトを悪い人間だとみる人達は口々にいい
ケイトもまた、傷付きながらも無理に笑ってそう言った。
だが、私はちゃんと見ている。
お前をよく知る人間は、そのようには見ていない。