八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第19章 ページ19、異変
稲妻と雷鳴が響く中、ケイトは微動だにせず…
フエゴレオン「ケイト?」
頬に手を触れると、その温もりが段々と冷えていったように感じた。
フエゴレオン「っ…」
自然と、視界は白んで、温めようと、温もりを感じようと…
手放したくない想いが瞬時に駆け巡り、抱き締めた。
フエゴレオン(また…
護れなかった。
また……傷付けさせてしまった)
そう思いがよぎる中、何かが落ちていった。
ぽとぽととっ
この雫が何か、わからない。
それでも、手繰り寄せたかった。
失いたくない存在を、近くに感じていたかった。
フエゴレオン「っ…うっ…」
自然と嗚咽が上がり、息が荒れ、視界が狭まる。
かっ!!!!
雷の光が、病室に差し込んだ。
フエゴレオン「ケイト…」
びしゃああああああ!!!!ゴロゴロゴロゴロ
涙と共に呟いた声はあまりに弱々しく、雷鳴によってかき消された。
涙が止まらなかった。
手放したくなかった。
目の前で消えようとする命を、繋ぎ止めたかった。
ただ…傍にいるだけで、それだけで何もいらなかった。
フエゴレオン「ひっく;うっ;;」
そんな中でも、ケイトの魔導書が崩れていくのは止まらず
3分の1にまで差し掛かった時、レオが行動を起こした。