八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第18章 ページ18、迷宮(ダンジョン)
死ぬ方法は、一つだけある。
その言葉の真意を確かめるべく走っていったわけなのだが…
当の人は、ケイトに対して行動を示した所だった。
どすっ!!
『!!!』
「やはり、か…」
フエゴレオン「ケイト!!!」
ケイトの心臓がある場所へ、手を突き刺した所だった。
ケイト「!!…何、を」
「…お前の中にもある」
ケイト「なん…なんだよ」
「魔石だ。
それを取り除かない限り、死はあり得ない」
ケイト「!!え…?」
「私はそれを………」
ケイト「!!!」
「いいか?お前を待っていた。
魔石を持つ者に、全てを託すこと。だが、それは永い時を独りで待たねばならん。
あいつへ私が言おうとしたのは、魔石を身体から抜き取られること。
そのいずれかを満たせば、死ぬ」
ケイト「心臓に?」
「ああ。一度手術があった時、その姿を隠そうと透明化したそうだが」
ケイト「!!あの時の…」
フエゴレオン「大丈夫か!?」
ケイト「う、うん」
「遠い昔、魔道士たちの中には、その体内に「魔石」と呼ばれる一種の結晶体を有する者たちが存在していた。
それを有する者たちは皆一様に素晴らしい魔力の持ち主であったため、「神に愛でられた者」として人々の畏敬を集めたという。
その者たちの死後、彼らの体内の「魔石」は取り出され、宝物として加工されることも多かった。
魔法力を有するアイテムにはめ込まれた宝玉の類は、たいていはこれら「魔石」の加工物であるとも言われている。
現在では、装着者の魔力を高める魔導具の一種として使われている。
真に扱いこなせるのはエルフ族だけだがな。
「魔石は天からの賜り物なのであり、疎かに扱ってはならない」
「魔石は、その資格のない者には決して馴染まぬ神聖なものである」
よく言われる言葉だ。知っているだろう?」
ケイト「まったくもって解りません!!
エルフ族が恵外界に昔いた、高い魔力を持ってる一族だってのは知ってますけども!
王族が滅ぼしたんだっけ?」
「シルヴァ一族だな。
それは置いといて…魔石の説明に移ってもいいか?」
ケイト「お願いします!!」敬礼