八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第17章 ページ17、二人きりの時間
涙ながらに、ケイトは私へ教えてくれた。
故郷の地であることは変わりがないこと。
不思議と、それを感じ取ってしまっていること。
そして…
その当時の、地に沁み付いている感情が流れ込んできたこと。
一緒になって歩いている折、必死に何かを見つけようとしていたのだそうだ。
感情に触れるのではなく、今に触れようと…
頑張って、目を逸らして、見えない振りをして、感じない振りをして…
そうすることで、私に嫌な思いをさせまいとしたんだという。
少しでも、一緒に笑って過ごしたかったんだそうだ。
一日目があれだったわけだし、泣き崩れるばかりだったことから
ケイトはそれに負い目を感じていて、楽しめなかったのかもしれないと不安に感じていたらしい。
そして感じていたが必死に押し殺していた感情が
夢の中で悪夢というフラッシュバックに伴い、爆発した。
それによって取り乱し、錯乱状態になった。
ということらしいが…
フエゴレオン「それを言うのならば
町を出歩くことを言い出した私にも責任はある」
ケイト「ううん。私がちゃんと言いださなかったから」
フエゴレオン「いや、少し落ち着かないようにも見えていた。
それでも…心細いだけなのかと思って、傍に居れば大丈夫だろうとタカをくくっていた。
だから、そういった時は無理をせずに言ってくれ。
そうでなければわからん」
ケイト「うん;」しょぼん
フエゴレオン「そうしょげるな(なでなで)
まだ明日があるだろう?」にっこり
ケイト「ぱあ)うん!^^」こっくり
そうして今…
とても気持ちよさそうに、心地よさそうに
私の胸の上で、ケイトは満面の笑みを浮かべながら眠りについている。
ケイト「幸せ^^//」むにゃ
ああ、私も幸せだ…//(微笑)
だが……
今日は、生殺しで朝まで眠れなさそうだ//(ドキドキ)
そんな妙な確信は言うまでもなく現実に変わり、気付けば次の日の朝になっていた。
ふとした考えを巡らせている内に…