八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第17章 ページ17、二人きりの時間
数十分後…
余程溜まっていたのだろう、言葉を詰まらせながら叫び続けていた。
ケイト「本当は会いたかった。そんな風になんて、させたくなかった!
死なせたくなんかなかった!!
ずっと、ずっと…忘れた日なんてなかった!!
でも生きてるんだからって、頑張るしかないんだって、そう思うしかなかったんだ!
その分まで生きる以外、私に選択肢なんてええええ;;;」
そう言っては泣きじゃくって、ぼろぼろと涙を零して泣きじゃくり
それに「大丈夫だ」と言葉の代わりに、しっかりと抱き締めて一瞬も離さなかった。
だからこそ赦せない、殺しをしてそれを背負わず笑って過ごせる人が。
前に言っていた作品(256ページ参照)と主人公が嫌いになったのは、それが一番大きかったのだろう。
その殺しの重さをスルーして、悩むこともなく、とらえることもなく、過去に帰って平然と過ごしていたからこそ。
あの当時の叫び(255ページ参照)もまた、同様に…
今日吐露したのと同じような思いを、あれでも必死に押し殺していたのだろう。
そうして叫び始めてから数十分を過ぎた頃…
ケイト「ひっく;;ぐすん」
ぐすぐすと泣きながらケイトは…
気付けば、私の腕の中で寝入っていた。
安心したのなら何よりなのだが……
一体、どう運べというんだ?;
やはり、ここは王道のお姫様抱っこか?
だが、前にしてもらった経験から考えて、ふらふらとして危ない気がするな。
(192ページ参照)
だが…
あの当時(90ページ参照)とは重さも大きさも違うからな……
どうしたものか……
フエゴレオン「…;」う~ん
そう考え込む中
ケイトはずっと眠りながらも、私の服の裾を掴んで離さなかった。