• テキストサイズ

八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第17章 ページ17、二人きりの時間





母の墓前の前で、ケイトはうつむきながらも涙を流していた。


私は知らない事柄ばかりで

それに驚きつつも、抱き締めるしか出来なかった。


温もりを与えて、安心させたかった。

一人きりで閉じこもっていたのも、誰かを巻き込んで死んで欲しくないから
誰も信じられない気持ち、そうされるのが当たり前だという気持ち

色んな感情の奔流に犯され、殺されかけ続けてきた日々、
それらに伴い、壊れかけていた心。


それらの、ケイトの全てを知った今もなお、私はその支えになりたかった。



「殺し」とは、『一概に』悪いものとは言えない。

おかげで、私はケイトと出会えた。引き合わせてくれた。
何かしらどこかへと繋がっており、今という幸せへと辿り着いた。


だが、それでも大切であればあるほど、失うことによる痛みは大きい。

その傷は深く、ちょっとしたことでも血が出るほどに…



『自身を殺すことで合わせれば、相手は幸せ。
それを学んで実践し続け、自分の意図や考えを無視されるばかりだった。

それも殺されかけるのも、そういった全てがずっと続いていたからこそ
それが普通になり、そうされない方がおかしいと不安を感じるようになった』


そう、何とか呟きつつも涙を零していた。



ケイト「ねえ…;」ぽとっ
ぎゅううっ!!(拳を握り締める)

ケイト「私は…本当は、生まれて来ちゃいけない存在なんじゃないのかな…;;」ぽととっ


涙が止めどなく溢れる中、私は両肩に手を当てて揺さぶった。


/ 484ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp