八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第16章 ページ16、遠征
結局、試験が終わるまでの2時間の間
1時間半だけ、魔道士の家へ戻って修理に集中したわけで元通りに直せた。
まあ、私がしたことだしな…
「ありがとうございます!」ぺこり
フエゴレオン「ふっ)いや、当然のことをしただけだ。
もとはと言えば、私がしたことだからな」微笑
結果として、大いに喜んでくれたようでとても嬉しそうに笑っていた。
それは何よりのことで…
あったわけなんだが……
フエゴレオン「…何で、そんなに離れている?
席を取っていてくれたのはいいんだが;」
ヤミ「別に」
ノゼル「黙って座れ」
会場に戻ると
二つも間に席を開けて、そっぽを向いたまま試合の流れを見ていた。
「…聴かない方がよさげですよね;」汗
フエゴレオン「ああ;」汗
あえて聞かなかったわけだが…
二人は凄まじく不機嫌で、聴くことを赦さないほどだった。
周囲に聞いた所によると、何やら一枚の紙(おそらくケイトの写真だと思われる)を引っ張り合って破り
暴れた挙句の果てに、警備員にしこたま注意を受けたとのことだった。
そして結果…
二人は距離を取って顔を逸らし、声も交わさないことで同じ事象を繰り返すまいとしていた。
そうだ;
なるほど。ならばこの事態も頷ける。
二人の間の二席に、私と魔道士が座る中
互いの存在に対して気に食わなそうに溜息を吐いていた。
まあ、ケイトにばれなかったのなら何よりだ。
ばれれば元も子もないからな。
そう思いながら、私はケイトへ目を向けていた。
試験終了まで、あと30分…もうすぐで終わりだ。
計画通りに事を運ばせるために、二人と魔道士へ目くばせをすると、こっくりと黙ったまま頷いた。