八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第16章 ページ16、遠征
~遠征・当日~
魔法帝「というわけで、遠征行ってきて^^;♪
ごめんね;♪」両手あわせ
ケイト「行ってきて^^♪
じゃねええええええええ!!!!!;」
当日になってからいきなり伝えられたそれに
異議を申し立てようとする断末魔が、宮廷中に響き渡った。
鼓膜が破れるかと思った声は、シルヴァ家にも届いたようで…
詫びにそうめんを作りに来いとのお達しが飛んできた。
それから行ったわけだが、事情を話して伝えてから後
準備を終えてからそうめんを作りに行き、食べさせてから王都を出ようとした時
ケイトは、レオに引き止められていた。
レオポルド「また行っちゃうの?;」ぐすん
ケイト「レオ…(うるっ)
ごめんね!!;」ひしっ!!
レオポルド「俺と仕事、どっちが大事なんですか!?;」ぐすぐす
ケイト「レオに決まってる!!;
でも行かなきゃ…そうでなきゃ、護れない命があるの;
お願い、解って;;」
泣きながら別れを惜しみ
ノエル「帰ってきたら修業つけなさいよ!!?」
ミモザ「また、私の魔法を見て下さいね!」
最後の最後にしがみ付かれて懇願され
ノゼル「早く行って帰って来い」
ヤミ「お土産寄越せよ」
ノゼル「貴様は見送りに来るな」イラッ
ヤミ「ああ?」イラッ
バチバチバチ
フエゴレオン「こういう時ぐらいやめろ;
ケイト…お守りだ、持っていけ」
そう笑って手渡したのは
私の大事にしていた上着から繕ったお守りだった。
本当なら、戦争に行く前に完成させようとしたのだが間に合わなかったものだ。
まさか、この時に渡すとは思いもしなかったが…
そう考える最中
ケイト「ありがとう^^」ちゅっ
お守りの礼にと、一瞬で詰め寄りながら皆の目の前で私の唇を奪い
何事もなかったかのように離れ、嬉しそうに顔を赤らめて満面の笑みで手を振るケイトに…
私は…
フエゴレオン「//////
…早く帰って来い」ぼそっ
照れるあまり、蚊の羽音に近しい声で答えるしか出来なかった。
こうして、私達は2年ほど別れることとなった。
だが、誕生日や行事の時には瞬く間に帰って来ており、光同化魔法の光速移動でいつでも戻ってこれるらしく
それを喜ばしく感じつつも、一緒に居れない時が長く続くため寂しくもあった。