八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第4章 ページ4、家族
それから8月までの間
ケイトは午後に決まって、シスター教育係のように指導を受けていた。
ケイトは、魔の流れを支配したり感知することから
咄嗟の状況判断や対処法まで、全て自ずとできていたらしいが
発動できる属性が、炎や風、雷や光に至るまでと他よりも圧倒的に多い分
一瞬かつ同時に、それら全てを発動する点が
僅かながらに遅く、慣れが必要とのことで修業し続けていた。
その間、私はというと…
魔法学校に通いながらでも、母上の手伝いをしていた。
王貴界、平界には、魔法学校という教育機関が点在している。
主に魔導書(グリモワール)を授かる前の少年少女を対象として門戸を開き
魔法に関する諸々を知識・技術として提供する場所だ。
持ち主の魔力を高める"魔導書"…
その授与式が行われるのは、年に一度。
3月の、蛍タンポポの綿毛舞う頃
全国各地でその年に齢15になる者達を集め、授与式が行われる。
魔導書をもらう当初は、誕生日を迎えていないものは14歳ということになる。
その半年後の9月に、魔法騎士団の入団試験がある。
かく言う私は、来年の3月に魔導書をもらえることになっている。
まあシスターが訪れたのは休日だったため、あの時は居合わせたわけだが
上記の理由により、私は普段から家にいれるわけじゃない。