八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第15章 ページ15、喪失
~戦場での誓い~
ケイト「こんな戦争に、何の意味があるんだよ…
今日も誰かが死んで、良い事なんて一つもないじゃんか。
貿易とかやれば、まだ命が減ることなんてないだろ。
奪わなければ、生きていけないのかよっ…」
雨に撃たれながら、呟く。
跪いたまま、俯いたまま、刀を肩にかけたまま…虚しい声が響いた。
私はその背を、優しく撫でるしか出来なかった。
ケイトと同時期に入った隊員もまた、死んでいった。
それを悼みながら泣き続けるケイトを…支えるしか出来なかった。
ケイト「……決めた」
フエゴレオン「?何をだ?」
ケイト「戦争は、哀しみで一杯だ。
私が、終わらせてやる!
国王になって、同盟を発足する!!
足りないものを送り合って、補い合うように、戦争がなくていいようにする!!
フエゴレオンよりも先に、私が王になる!!!」
その決意に満ちた目に…私は笑った。
フエゴレオン「ふっ)…
なら、私ともライバルだな」
ケイト「うん!!」
それから後…
5年は続くはずだった戦争が、僅か2年で収束した。
色んな戦場に対して、すぐに駆けつけつつ蹴散らしていったことによる賜物(功績)だ。
ちなみにいうと、魔法帝の死の時に襲ってきた輩達は
無意識の内にダイヤモンド王国へ返せていたらしく、ケイトが安心したように語っていた。
そして…
ウィリアム・ヴァンジャンスとも、その戦場で知り合った。
それから後…
数年後に、ヤミと同時期に団長になるわけだがそれは余談だ。