八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第15章 ページ15、喪失
後日、魔法帝の葬儀が執り行われた。
そして次の魔法帝に関しては
魔法帝と同じ思念伝達魔法を使えることからケイトの名が挙がったが、若すぎるとのことで
魔法帝の弟である、ユリウス殿が次の魔法帝に決められた。
その葬儀の最中
ケイトが壇上へと招かれ、質問を投げかけられた。
「魔法帝へ送る言葉があるとしたら、何がありますか?」
ケイト「…そうですね。
彼はいつも気さくで、優しくて…
初めて、私を外へ連れ出してくれたのも彼でした。
知り合ったばかりなのに、急に王宮で学ぶ気はないか?とか。
急な話で、いつでも急で、人振り回してばっかりで…
1か月に50も任務与えるとか…ホント…;
でも……
なんだかんだ言いながら…
本当に、今思い返せば…
楽しいとしか、思えないよ」ぐすっ
その葬式で尋ねられた結果
そう涙ぐみながらも、必死に語り続けた。
ケイト「本当に…………………」
それから、長い沈黙が流れ
周囲の人たちに、?が浮かんだ。
ケイト「ほんと…何で、自分なんかのために死ぬんだよ」
ぽとっぽとと
涙と共に震えながら、声を荒げていた。
ケイト「どうせ、勝手に治るのにっ
ほっといても、私は…!
なのに、何で…!!どうして!!!??;;
もっと…
一緒に、やりたいことやるんだろ!約束したじゃんか!
なのに…なのに、何で先に死ぬんだよ!
生きたいって言ってたのは、お前じゃんか!!」
寝かせられている魔法帝に、涙ながらに叫んでいた。
その振り絞るような声は
聴いていて、あまりにも悲痛で…
私は咄嗟に、駆けつけようと立ち上がった。