八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第15章 ページ15、喪失
ケイト「ひっく;…うっ;;」
ぽとっ
ぽととっ
一拍遅れて、涙が次々に溢れだしては零れ落ちていった。
ケイト「うあああああああああ;;
あああああああああああああああっ;;」
びしびしぃっ!!
ごごごごごごごごっ
その瞬間、凄まじいほどの魔が全身からあふれ出し
白く光輝く魔の塊が辺りへと広がり、地面を割っていった。
魔法帝『君…宮廷で学ぶ気はないかい?』
笑って手を差し伸ばす姿が、瞼に浮かぶ。
泣き叫ぶ中、純粋な一つの想いが伝わってくる。
『私の…
初めて、外に連れ出してくれた人…
大切な…大好きな…2番目の理解者……』
ケイト「ああああああああああああ!!!!!;;」
泣き叫び続ける中、身体から出続ける魔は渦のような激流となり
奔流の如く、天空へと駆け上がっていった。
周囲を撒き散らし、世界ごと吹き飛ばそうとするかのような
あまりに激しいそれに、私達は踏みとどまるだけがやっとだった。
だが…
このままでは、いずれ後悔することになる。
ヤミ「おいコラ!!;俺らまでふっ飛ばす気か!!!?;」
ケイト「わあああああああああ!!!!><;;」
ノゼル「聞こえていないようだな」
意識を失ったダイヤモンド国の兵達が天空へと舞い上げられていく中
私はその渦の中心(ケイト)へ、意を決して飛び込んだ。