八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第13章 ページ13、誓いの印
ケイト「フエゴレオン…愛してるよ、ずっと。
…ずっと…そんな人が欲しかった。
誰も居なくて、いるわけないって決めつけて…
でも…
今は、それがこんなにも近くにいる。
ありがとう…本当に。
出会ってくれて、傍にいてくれて…
一緒に、笑い合ってくれて……
それだけで、本当に嬉しくてたまらない。
王都で笑い合いながら
先に走ってって、笑ってその手を引っ張れるようになるなんて、思いもしなかった。
喜んでる私以上に、喜んでくれる人なんて…見たことなかった;;
ぐすっ……
私……本当に…ここに来れて、よかった。
あなたに会えて、愛することができて、本当によかったよ;;;」
ぼろぼろと涙を零し、私の手に触れて言うケイトに
私は答えた。
フエゴレオン「私も…お前に会えて、本当に幸せだ。
共に笑って、共に過ごして…
時にバカげたことも、時に厳しい痛みも……」
その瞬間、共に過ごした日々が私達の脳裏をよぎった。
フエゴレオン「それがどんなに辛くとも、哀しくとも…
ここまで来れて、本当によかった。
そう想い合えるまでに、私達は……」
ケイト「うん…」微笑
二人『近くに、感じていられるようになった』
ケイト「何より、人を愛せるようになった。
怖くてしょうがなかった「人」という存在を、好きになれた」
フエゴレオン「大事に、想えるようになった。
ヴァーミリオン家次期当主の重責も、笑い飛ばせるようになった。
お前といれれば、何でも楽しめた」
ケイト「私も、フエゴレオンがいたから
前に進めた。
王都に出たり、慣れるまで頑張れた^^」
その満面の笑みを振り返りながら見た時
愛おしい想いが私の胸の内の全てを占め、温かい何かで一杯になった。
それが「愛」だと知ったのは、後の話…
フエゴレオン「ケイト…」
ケイト「フエゴレオン…」
そう名を呼び、見つめ合う中
互いに手を伸ばし合い、抱き締め合った。
互いに、止まる由などなかった。
その理由もなかった。
気付けば互いに顔を近づけ、愛おしい想いのままに…
唇を重ねていた。
結婚式の時に云々などの考えは、頭になかった。
それぐらい、互いを求めていた。
愛してやまない、大切な存在を……