八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第13章 ページ13、誓いの印
フエゴレオン「私は…お前に、死んで欲しくない」
ケイト「それで一人になったとしても!?;」ぐす
絞り出すようなフエゴレオンの声に
私は、涙ながらに思ったことを叫ぶしか出来なかった。
余裕なんて、ひとかけらもなかった。
一人になれと言っているように感じて、それがたまらなく嫌だった。
もう…あんなの嫌だ。
一人きりの地獄は、闇ばかりだ。
先なんて見えない、真っ暗闇だ。
(研究所での出来事が、脳裏をよぎる)
あんな状態に戻れと言うなら、殺して欲しい。
いずれ取り残されて一人になるくらいなら…一緒に死んだ方がいい。
一度、家族を亡くしてそう心から思った。
だからこそ、本気で思ってしまった。
自分を取り残して死なないでと。
そうするぐらいなら、いっそのこと…
一緒に連れてってと、死なせてと……
大切な人たちが全て死んでしまったら…
それこそ、生きてる意味なんてない。
その絶望を、私は身をもって味わった。
だからこそ…
受け入れられないでいた。
フエゴレオンの純粋な願いでさえも……
その気持ちは痛いほどわかっていても…
わかるものでも…
それを再び味わうぐらいなら自分など死んでしまえと
その考えをぶつけられることを、心が…どうしても赦してくれなかった。