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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第13章 ページ13、誓いの印





ぼごぉっ!!!!


フエゴレオンが炎拘束魔法レオ・パルマでとらえ、注射器だけを燃やし尽くした。

というより、注射器は塵になって消えていった。



フエゴレオン「やはり、ケイトの血が狙いか」

怒りの形相で敵を睨んでいた。


肩で息をしており、必死に走り回ったのだろうことが解っていた。

微かに光が差し込む色が茜色なことからして、私が川から上がってから最低でも50分は経っていた。




犯人が私を袋詰めにして建物に運んでから、外に出して寝かせるとしても

そんなに遠くまではこれなかったはずだ、魔法を使えば目立つから。




でも……


その当時の私にとって
それらの会話は、頭だけが別世界にいるようで

どうにも、頭に入ってこなかった。



倒れたまま、唖然としたまま動かなかった。




身体は動かぬままで


それにつられてか心も…

依然として、生きようとはしなかった。




ふと気付けば、フエゴレオンに抱き起こされ、



フエゴレオン「大丈夫か!!?」

心配そうに尋ねられた。


三日ぶりに、真っ直ぐ私の目を見て、話してくれた。



その瞬間、堰が切れたように涙が零れ落ちた。



フエゴレオン「!!?・・;」

ぎょっとしたような顔をされたが、それでも伝えたいことがあった。


話したいことが、あった。




ケイト「死にたいよ…;;

どうせ死ねないなら、今死にたいよ;;」ぼろぼろ


涙が零れ落ちる中、私はフエゴレオンに縋りつきながら

声を絞り出した。


弱々しい声は小さく、部屋に響くまでさえも至らなかった。



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