八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第13章 ページ13、誓いの印
それから数十分後
私は、ケイトの部屋へと訪れていた。
こんこん
ノックをしてもなお、物音もなく、鍵もかけられたままだった。
そして使用人に聞いた所によると、外に出た所は見ていないという。
ならば十中八九中にいるだろう。
そう思った私は、無理に開けずに待つことにしたわけだが…
そうしようとした直後、通信が入った。
『大変です!
王都にまで紛れ込んだとの情報が入りました!!』
フエゴレオン「何!!?敵がだと!?」
『はい!
狙いはおそらく、ケイトさんの血だと思われます』
フエゴレオン「!!どういうことだ!?」
『犯人の目的を極秘裏に探っていたのですが
王都でのテロや王の暗殺よりも、その血による回復に着眼していたのです!
彼女の血を手に入れ、不死になる方法を確立できればと考えての侵入。
「常に治り続けることで不死となり得るのならば、それを身につけてしまえば」という考えが横行しており』
フエゴレオン「その情報は確かなのか!?」
『確かです!!』
フエゴレオン「ならば、ケイトが――)
ケイト、聞こえているな!?」
そう叫んだものの、全く返事がなかった。
先程から耳を澄ませてはいたが
衣擦れから、微かな物音まで一切しない。
まさか…!!
レオポルド「?姉上は寝ているのですか?」
フエゴレオン「そんなわけがあるか!!」
そう思って、扉を蹴飛ばしてみると…
部屋に残されていたのは、ベッドに残された血だけで
本人の姿は、一切なかった。