八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第13章 ページ13、誓いの印
ノックをしてもなお、返事がなかった。
フエゴレオン「?
(返事をするよう言って聞かせてたはずだが?」
それに訝しく思いながらも、そっと開けてみた。
がちゃ
ぎいいい
扉を開けたことで光が部屋に差し込む中…
一番最初に目に映ったのは……
ロープに首を吊り、力なくだらんとしているケイトだった。
フエゴレオン「!!ケイト!!」真っ青
それを見せた瞬間
驚きのあまり狼狽し、すぐに助けようと駆けつけた。
わけなのだが
その直後、魔法で斬って
ケイト「ドッキリ大成功!^^」
フエゴレオン「……」
その瞬間、私の中に込み上げてきたものは怒りだった。
ケイト「えへへ、びっくりした?^^」
フエゴレオン「ふいっ)…」
ドッキリ大成功と書かれたプラカードを持ってニコニコと近付くケイトに
普段なら返事もするだろうが無論その余裕もなく、すぐに顔を逸らした。
もう二度と、起きないかもしれない。
あの感覚が、その言葉を聞いた時の血の気を引く感覚が尾を引いていた。
ケイト「…え?;
ドッキリだよ?浮けるから、分かると思って…
フエゴレオン「ふざけるな!!!!」
ケイト「!!;」ビックゥッ!!
その瞬間、私は怒りのままに叫んだ。
睨み据えると、ケイトは真っ青になりながらびくついており
護りたいと思ったはずなのに、それを押さえ切れずにいた。
握り締めていた拳が震えた。
怒りのままに殴りかかりそうになる自分を押さえるだけで、精一杯だった。
ケイト「ごめん!;」
フエゴレオン「ぷるぷる)…冗談でもやめろ」ふいっ
ケイト「フエゴレオン?
ごめん;ごめんなさい;
もうやんないから、ごめんってば!;」あせあせ
ばたん
必死に謝ってこられる中、私は扉を閉めて出ていった。
弁解も何も、聴きたくなかった。
あの悲痛な思いが再び胸を占めて
それを怒りのままにぶつけて傷付けないように、一言言ってから距離を取ることしか出来なかった。
その当時の不甲斐なさもまた蘇る中
口にすることも出来ず、部屋に閉じこもって泣いていた。
何度も訪れようとされたが、私はそれを拒否した。
その後、私は3日ほどケイトと口を聞かなかった。