八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第12章 ページ12、穏やかな日常
だが…
それでも、どうしても考えてしまっていた。
『至らぬところがあったのではないのだろうか?』
『もっと、良い解決法があったのではないのだろうか?』
口をついてでてきそうになる弱音を噛み殺し、一言呟いた。
フエゴレオン「……そうだろうか?」
姉上『そうよ!
明日親戚への挨拶であんたの所にも寄るつもりだから、朝早いの。
悪いけれど切るわよ?』
フエゴレオン「ああ」
姉上『いい!?
自分に正直に、ありのままにぶつかりなさい!
ケイトはケイトなりの正しいと思った選択を
あんたはあんたなりに正しいと考えついた選択をしただけ!
それに後悔したとしても、それはあんたが自分で選んで行動したことなんだから!
そういった考えや取捨選択っていうのは
人それぞれの価値観や経験、人生によって変わってくるものよ?
それが…
あんたって人間で、ケイトが惚れこんだ人なんだから!
自信持って、堂々と行動してればいいの!!
わかった!?』
フエゴレオン「はい!」敬礼
気付くと、笑っていた。
自身が心の淵から湧き上がって、姉へ敬意を示すために敬礼していた。
姉上『わかったならよし!!』微笑&頷
フエゴレオン「…ありがとうございます」微笑
姉上『不安はぬぐえたみたいね。
さっきの一言、声を絞り出すみたいに出しながら震わせてたくせに(くすっ))
どう致しまして。
寝るわよ!』
フエゴレオン「はい」
そう言いながら笑って、通信を切られてから切った。
『せめて、もっと誇れる自分になろう――』
月明りが部屋へ差し込む中
1月2日に日付が変わった頃、つい先ほど考えた「新年の抱負」を呟いた。