八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第10章 ページ10、入団試験
「二つの魔法を同時に発動しつつ、魔法を重ね掛けして光速移動か」
ユリウス「移動というより、加速に近いですね」
ノゼル(お前という奴は…一体、どこまで…)
フエゴレオン「流石だな」微笑
兄上と同時期に副団長になったノゼルさんも、銀翼の大鷲団団長と同席していて
同じように目を向けていた。
その姉上の勝負が、試験においての最後の試合で
注目を集めきっていた。
魔法帝「…うん、決めた」にっこり
そんな中、上空で一人の人間が呟いていたことを知る由もなかった。
それから、番号が呼ばれて受験者が一人一人が出ていく中
団長たちが挙手したり、しなかったりした。
兄上曰く
今年は豊作らしく、高い潜在力を秘めた人たちで一杯なのだとか。
姉上が魔法学校で通って頑張っていたことが、各々にとっていい刺激になったらしい。
合格率も一番高く、8割が入団していた。
そして最後に…
「186番」
ざっ
姉上が出た瞬間
すっ
同時に全団長が挙手していた。
ヤミ「うっわ。すっげえな」
レオポルド「わあああああ」キラキラ
その圧巻ともいえる光景に、周囲のざわつきは収まらなかった。
そしてその時…
ケイト「…どこに入るかは決まってる」じっ
フエゴレオン「…」ふっ
ノゼル「…」むっ
姉上は笑いながら兄上を見つめていた。
それに兄上は笑い
ノゼルさんは気に入らなそうに眉間に皺を寄せていた。
ケイト「紅蓮の
魔法帝「ちょっと待った!」
ケイト「…え?」
魔法帝「僕も挙手してるんだけど…いいかな?^^」にっこり
ケイト「……え?
…えええええええええ!!!・・;」
入団先を言おうとした矢先
魔法帝が挙手しながら上空から現れ、待ったをかけられ
呆気にとられていた姉上が我に返り、絶叫した。
この魔法帝の行為は
今までにおいて歴史上類を見ない、初めてのことだった。