八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第10章 ページ10、入団試験
俺にはもう一人、血の繋がった姉がいる。
でも、どちらかと言えば…
一番身近なのは、ケイト姉上の方だった。
堅物で頑固で、すぐ人を赦す割に自分には厳しくて
差別される気持ちが解るからこそか、子供だからって差別もしないで
真っ直ぐに向かい合ってぶつかろうとしてくれる姉上だから
俺は、嬉しかった。
姉上が来てくれて、来る場所がここで…本当によかった。
そう想ってるし
俺にとっては、かけがえのない姉上だって想ってる。
だからこそ、余計に…
失いたくないって思った。
もっと、ちゃんと戦えるようになりたい。
「魔力制御」の修業は、確かに始まったばかりだけど
姉上の修業についていけるぐらいになりたい。
姉上の戦いを、俺は知らない。
だから知って、吸収して、強くなろうと思った。
鳳凰ってものに選ばれたってことが凄いってことぐらいは、なんとなくわかるけど…
俺はまだ、実際に戦っている所を見たことはない。
絶対に…絶対に、試験の始終を見届けてみせる!
そう決意して飛び出したのはいいんだけど…
幸先悪く、迷っていた;
『アンチドリが逃げてきた方向からすると、おそらく真逆だから…;』
そう考えて、歩いて行くと…
やっと会場の中の様子が見れる場所についた。
時間的に、ちょうど始まる所らしい。
よかったあ;(ほっ)←安心しながら胸をなでおろした