八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第9章 ページ9、誕生日
ケイト「…この魔法を解く方法は、ないんですね」
魔法帝「ああ、現時点ではない。
君の、リバースという魔法なら可能かとも思ったのだが…」
魔操作魔法、リバース
相手の魔法に対し
自身の魔を送り込んで、それを媒体とすることで
強制的に「相手の魔法」を
魔法の前の状態=魔へ変換し、魔として吸収する魔法だ。
王宮での修業で、ケイトが3つ目に生み出した魔の操作技術だ。
(95ページ参照)
「魔」とは、空気中に漂っているような目に見えない根本的なもので
生き物に宿ったその魔が、他の物質に影響を及ぼす力になったものが魔力。
その魔力がより洗練されたものが魔法。
成長と共に、体内で生成できる魔力増えていき
全盛期を過ぎると、それは段々衰えていく…
だが、自然に宿る魔を練る力はいくつでも高められる。
それらにより
常に自身の発する魔を通して回復し続けていることで
ケイトの占める魔力は歴史上最も過多だと言われている。
自然の魔だけを操作して練り上げ、魔力から魔法へと昇華させることもあるぐらいで
その技量は「凄まじい」と、定評があるほどだ。
ケイト「体内の奥深く過ぎて無理。
というか、私の魔が触れるだけでその呪術に吸収されていく。
かといって
それに魔が触れないように制御すれば、その範囲が拡がっていく。
まるで、根を張っていくみたいに…」
魔法帝「頷&腕組)なるほど…聴いている以上に厄介だね。
それごと取り出すのも無理か…
一気に魔力全部をその一点に集約させて、リバースで魔に強制的に変換するのも無理かい?」
ケイト「頷)ええ…
それぐらい集中させるとなると
逆に体がその容量と急激な変化に耐えきれず、パンクして死んじゃいますので。
でも、自然の魔でいくらでも回復できるし
それを魔力として使えばいいというだけで、生活や戦闘面においての問題は別にありません」
魔法帝「そうだね。
君の魔力は、これからも増え続けていくだろう。
なんたって君の全盛期は、まだまだ先なんだからね!^^
これからも、期待してるよ(敬礼」にっこり
ケイト「お心遣いいただき、ありがとうございます(敬礼」にっこり
そうして、話は終わった。
今の所、その解決策はただ一つ…
「これからのケイトの成長に期待すること」だけだった。