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八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】

第9章 ページ9、誕生日





ケイト「……」

魔法帝「…で、話しとは何だい?」


静寂の中、響く声はやけに生々しく耳に入ってきた。



ケイト「…私にかけられた呪術の件についてです」

魔法帝「ああ…そのことか」

ケイト「私が知る限り、呪術の中でも…
死んだら効力が増すものもあると聴いています。

そしてそれは…
あの最期にかけられた呪術なのでは?」

魔法帝「半分正解だ」

ケイト「!え?」

魔法帝「よっと、失礼するよ」
がたっ


そう言いながら魔法帝は

レオが先程まで座っていた
「ベッドの傍に備え付けられた椅子」に腰かけ、語り始めた。



ケイト「…それは、一体…どういう?」

魔法帝「…君にかけられた呪術は、古代魔法だ」

ケイト「!」

魔法帝「そしてそれは、君の体内の奥深くにまで紛れ込んでいる。

下手に刺激したり、回復させようとすると
その魔を受けて、なおさらに強化されていく部類の厄介な呪術だ」


ケイト「…つまり
自分の魔を媒体に、本人が死ぬまで強化されていくと?」

魔法帝「ああ…
そしてそれは、かけた術者が死ぬことで作動する。

この国が生まれるよりも遥か昔…古代にまつわる、「秘伝魔術」だ。


争いごとを嫌う初代国王はその「死による呪法」を禁じ、封印したはずなんだが…

それに王族の君がかかるとは…皮肉なものだ。


おそらく…王族なら誰でもよかったのだろう。


首謀者はもともと下民で、迫害を受けていたようだからね。

その類の魔法は…
死んでもいいと憎むことで生み出されるそうだ」


そう語る魔法帝の声に、私は納得した。


だが…

そういった情報よりも、それを解く方法のことが気にかかった。


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