八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第9章 ページ9、誕生日
その次の日、魔法帝が訪れた。
魔法帝曰く
「自分の魔法で読み取った所
容疑者は呪術使いであり、ナイフを通して体内にねじ込んだのだろう」
とのことだった。
「はっはっはっ!言い知れない闇に殺されるがいい!!」
という彼の最期の言葉からもうかがえるように
悪夢を見せられ続けているのかもしれないとの推測が上がった。
その間もなお、ケイトはずっとうなされており…
レオが付きっ切りで右手を握っており、心配そうに見守っていた。
それから5日ほど経った頃…
ようやく、ケイトの意識が戻った。
といっても
ケイト「……」ぼー
フエゴレオン「気が付いたか?」
レオポルド「ホント!?」がばっ!!
瞼を開けた時には、頭が働いていないのか応答もなく…
その手に触れて、しっかり握りしめると…
ようやく、力なく握り返してくれた。
ちなみに、レオは眠りかかってうとうととしていたわけだが
その言葉に飛び起き、ケイトへ真っ直ぐ目を向け続けていた。
ケイト「……?
…あれ?
…海水浴は?」
働かない頭で必死に考えてから、呟いた。
レオポルド「っ!!(ぶわあっ!)
姉上ええええ!!!;;」がばあっ!!
ケイト「?;?;」
フエゴレオン「…よかった(ほっ)
(記憶に支障があるわけじゃないようだな」
その言葉に、レオは大粒の涙と共に
未だに横たわったままのケイトへ跳び付き
私は安堵と共に一息つき、視界がかすみながらも
未だに状況が解らず?を浮かべるケイトを、レオごとしっかりと抱き締めた。
『一生目を覚まさないかもしれない』
その可能性を突きつけられていた分
私たちに訪れたのは、安堵の方が圧倒的だった。