八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第9章 ページ9、誕生日
それから10分も経たぬ内に
近くにいた魔法騎士団が、現場へと集まった。
ちなみに謹慎処分については、レオの誕生日=今日から四日前にとかれており(電話で申し渡された)
その連絡が来た一日の間、休んでいた分の仕事を鬼のように自宅でこなし
(その間も二人はべったりと引っ付いていたが)
それから三日だけ、有休が余りきっていたため取らせてもらっていた。
それに関しては特に問題もなく、言及されることもなかったが…
(要するに今日は休日)
このような事態になるなど、誰も想定していなかった。
この事件により急遽予定を変更し、ケイトは医療棟へ運ばれた。
ナイフが刺されたことによる傷は大したことはなく、瞬時に治ったが
ケイトとは別の存在である
「何らかの魔法」が、刺された部位に焼き付けられたらしい。
それが何なのかまでは解らず
その日、一日中ケイトは目を覚ますこともなく…
苦しそうに顔をしかめ続けており、夜になってもずっとうなされていた。
私たちは、それについているしか出来ず…
レオポルド「俺の…せい?;」ぐすん
その苦しそうなケイトへ覆い被さりながら、レオは涙目で訴えかけた。
フエゴレオン「違う。
悪いのは、刺そうとした者だ。
今は寝なさい」
レオポルド「…うん;」こっくり
父上と母上はすぐ駆けつけ、姉上まで来た時は驚いたが…
命に別状はないことを知ると、安心したように胸をなでおろした。
だが…
私としては、何か妙な胸騒ぎが止むこともなく
安心など、出来るはずもなかった。