八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第9章 ページ9、誕生日
どさっ!!
「え?」
「きゃあああああ!!;」
刺されたケイトが、レオを抱き締めたまま地に倒れ伏す中
がやがやと外野が騒ぎ出した。
レオを庇ってケイトが刺される直前
私は咄嗟に炎拘束魔法を繰り出していたのだが、すんでの所で間に合わず
ケイトの背には深々と、敵のナイフが突き刺さった。
炎で複数の獅子の手を作り出し、相手の全身を掴み動きを封じる『炎拘束魔法』
大火炎獅子の掌(レオ・パルマ)で拘束した。
フエゴレオン「貴様!!!」
「ふっふっふっ、はっはっはっはっはっ!!!^^」
フエゴレオン「何がおかしい!!?」
そう怒りを露わに叫びながら、胸ぐらを掴むと
その男は突如として高らかに笑いだし
レオをしっかり抱き締めたまま微動だにしないケイトへ、叫んだ。
「はっはっはっ!言い知れない闇に殺されるがいい!!」
ざしゅっ!!!
狂ったように高らかに笑い
予め持っていた魔導具で心臓を貫通させ、自決した。
その男の死が確定した瞬間、彼の魔導書が突如として塵となって消えていった。
(魔導書は持ち主が死ぬと消滅する)
フエゴレオン「!!…自決、だと?」
驚きに目を見開く中
レオポルド「姉上ぇ…重いよ」
レオが身じろぎしながら、上に覆いかぶさったままのケイトに話しかけていた。
レオポルド「海、行くんでしょ?
…姉上?…姉上?」ゆさゆさ
応答がないことに疑問符を浮かべ、不安げな表情を浮かべて揺するそれに…
私は……
フエゴレオン「ぎり)…
何が目的だったというんだ!!
くそっ!」だぁん!!
怒りと悔しさで心が覆いつくされ
歯を食いしばりながらも、震えと衝動を止められず
拳を握り締めるや否や、悪態と共に壁に叩きつけた。