八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第9章 ページ9、誕生日
ケイト「誕生日おめでとう、フエゴレオン…
これからも…一緒に居てね」ぎゅう
フエゴレオン「…ああ」ふっ
その愛しい存在に、私は目を細めながら笑った。
それからの時間は…まるで夢のようだった。
魔法騎士団に入ってからは忙しく、なかなか時間も取れずにいた。
なおかつ、ケイトが魔法学校などに行っており
私たちは時間が合わない日が続いたこともあったわけだが…
今…こうして隣に居れることが、本当に幸せだった。
そう感じて抱き締めていると、ケイトもまた抱き返してきた。
それから数時間ほど
お互い黙ったまま
互いの温もりを感じながら、まったりとまどろんでいたわけだが…
突如として、変化は訪れた。
ケイト「前に姫様抱っこしてくれたお礼に私がする!やりたい!」ぱああ
フエゴレオン「!!?;
…困るんだが;」
ケイト「大丈夫!絶対落とさないから!」
そう言うが早いか、もうすぐ直に昼飯時ということから
食卓まで私を姫様抱っこで運ぶと言い出した。
普通逆では?;
そう思う中、ケイトは私を抱き上げ…
ぐっ!
ケイト「ふんぬおおおおお!!!;」
フエゴレオン「!
ふらついているぞ;大丈夫か!?;
それに心なしか震えてる気が…;」たら
ケイト「大丈夫…(ぷるぷる)
命に代えても!落としはしない!!」くわっ!
フエゴレオン「命に代えるな!!;」
ケイト「大丈夫!倒れるとしても私の上になるから!
私がクッションになるからああ!!;」ふらふら&よろよろ
フエゴレオン「無理せず降ろせと言ってるんだ!!;」
ケイト「私の屍を越えてゆけえええええ;」
フエゴレオン「人の話を聞け!!;」
あっちへふらふら、こっちへふらふらとふらつきながら
私たちはそろって始終騒がしく、賑やかに食卓へ向かっていった。
『たまには…こんな日も悪くない』
そう思いながら…
私はケイトとの時間を大切に感じながら、その日一日を共に笑って過ごした。