八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第9章 ページ9、誕生日
その当時…
ケイト「ひいいいい;;」がくぶる
経営者「うわあああああ;;」大泣き
私は、怯えて震え続けるケイトを安心させようと抱き締めたまま
大泣きし続ける経営者に対し、冷や汗交じりに見守ることしか出来なかった;
それからの一か月間…
半月の間は、謹慎中につき宮廷に居たわけだが…
ケイトもまた、ヤミとの修業やらで忙しく
レオが私に修業をせがんだりで、あまり二人の時間を作れずにいた。
誕生日の数日前、総仕上げとしてケイトはヤミを自室に連れ込んで修業していた。
見学だけさせてもらうことになったわけだが…
このような機会は滅多になく、非常にためになる時間だったように感じる。
ケイト「まずは、間合いを常に意識するんだ」
しゅっ
刀を真っ直ぐ相手(ヤミ)へ向けながら、そう言い放ち
同様に構えるように、ヤミに指示した。
ケイト「どのタイミングで振るか、相手のタイミングはいつか…
各々の兼ね合いを計りつつ、冷静に相手の出方を観る。
見るは見るでも、よく観察して読み取るって方の「観る」だ」
ヤミ「わかってるよ。で、次は?」
ケイト「どこまでの範囲に、いつでも攻撃できるかだ。
前ならどこまでか、後ろならどこまでか
意識を前後だけでなく左右、球状へと拡げていく。
どの瞬間魔法が襲い掛かってきたとしても
速く振れる順に、魔法を切り裂ける範囲を、常に立体的に意識し続け
なおかつ、どの体勢でも振れるよう気を付けろ。
どうしても振れない場合、空中などで身動きの取れない場合は
身体をひねったり、自分で自分を叩いたりで位置をずらすように動かせ。
それができるだけでも、急所に当たるはずだったものを逸らせる」
なるほど、理論的かつ合理的な戦術だな。
実際にできるようになれば、自分にやれることの幅が大いに広がる。
その言葉に感銘を受け、私は腕組みしたまま二度頷いた。