八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第9章 ページ9、誕生日
ケイト「きゃああああああああああああああああああ!!!!!!」
見つけた瞬間、宮廷中に響き渡るほどの甲高い歓声が上がった。
というのも…
小さな炎の獅子ががぶがぶと指をかじり、ぺろぺろと舐めたことで起きたわけなのだが…;
凄まじい勢いで目を輝かせ、頬を赤らめ…
何度も頬ずりしては撫でまくり、きゃー!きゃー!と興奮気味に叫び続けていた。
喜んでくれたのは何よりなのだが…;
覗き見ているこちらには、いつ気付いてくれるのだろうか?;
一抹の不安がよぎる中、ケイトが振り返った。
ケイト「ぱあ)やっぱり!
フエゴレオンしか出来ないもんね、こういうの^^//」にこにこ
フエゴレオン「あ…ああ//
気に入って、くれたか?」
小さな手の平程度の大きさの獅子を、両手ですくいあげるようにそっと持ち上げ
満面の笑みを浮かべながら、さぞ嬉しそうに言ってくるケイトに
私はそれが眩し過ぎるが故に直視できず、腕組みしたまま目線を逸らし
頬が自然と赤らむ中、おずおずと不安気味に尋ねると…
ケイト「うん!!すっごく!!//」ぱああ
フエゴレオン「そ、そうか!//」ぱああ
とても嬉しそうに答えるケイトに
私の頬も自然と緩み、だらしのない表情となってしまったように感じた。
『それでこそ、熟考した時間も報われるというものだ!』
そんな想いもまた同時に沸いて来て、笑みが止まらなくなった。
とにもかくにも、私はそれだけで満足してしまい
単純なことに「何時間でも付き合おう」と思い、心に決めた。
わけなのだが…;
ケイト「可愛い子でちゅね~♪大好きでちゅよ~^^//」すりすり
フエゴレオン「ぎり)・・」ぎんっ(歯ぎしり&黒睨&腕組)
ケイトが獅子を抱き締めながら、撫で続けるだけに飽き足らず
時たま甲高い歓声を興奮気味に上げつつ
そう猫なで声で褒めながら抱き上げ、何度も頬ずりし続けるそれを見た瞬間
一瞬で、それら全てが嫉妬に覆いつくされ
この世の全てを壊してしまいたい「衝動」に身を駆られ
この世に対して「憎悪」を抱いてしまいそうな心境へ陥ることになったのは、言うまでもない…;