八つ葉の魔導書(グリモワール)【ブラッククローバー】
第8章 ページ8、魔導書
ヤミ「よし、俺にも日本刀作ってくれ!」
ケイト「うーん。
武器を作る鍛冶師に知り合い居るから、その人に頼んでみるよ。
この構造…結構難しいし。
内側の芯が柔らかくて、外側硬い」つんつん
ヤミ「それで全体にかかる衝撃を減らすんだよ。
外側の鉄は堅いから曲がらず、中にある軟らかい鉄が衝撃を吸収することで折れない。
それで「折れず曲がらず」って矛盾が実現できてるんだと。
昔親父が自慢げに言ってた」
フエゴレオン「なるほど」
レオポルド「凄い!」キラキラ
ヤミ「あと反りってのはだな…」
すなわち…
簡単に纏めるとこうだ。
刀を手で持ち振るという行動は、肩の関節を軸に移動する「円運動」になる。
その円運動で対象物に刃先が接触した時
『反りのある湾刀』は「反りのない直刀」より接触部分が減少し、移動範囲が拡大する。
同時に刀身への反発する力が、直刀よりも湾刀の方が分散しやすいため刀へのダメージが減る。
以上の理由から生み出されたものが、「日本刀」らしい。
ケイト「ふむふむ。素晴らしい!」キラキラ
ヤミ「だろう!?」
ケイト「修理が必要になる時のこと考えれば、鍛冶師に作ってもらう方がいいよ。
私がいない時困るでしょ?」
ヤミ「おお、わかった。
んじゃ打刀な」
ケイト「最初だけって意味?;」
ヤミ「おう!」
長さによって名称が変わるらしく
刃渡りが60cm以上あれば「打刀」、それより短ければ「脇差」なのだそうだ。
ケイトの魔導書から出てきた日本刀は「脇差」らしい。
それからケイトが創造魔法で打刀を作って、ヤミに与えた後…
ヤミが攻撃系統の魔法に向いていることが解り
剣術と身体を鍛える事と同時進行で、強化魔法を教え始めた。
『闇魔法は極端にスピードが無い』
この欠点を補うべく魔法を武器に纏わせ
さらに強化魔法で身体機能を底上げする「魔法剣士」という戦闘スタイルを、ヤミとケイトは確立した。
さらに、日本でいう「氣」というものも身につけたらしい。
ただ、それらを自分のものとし
自然と扱えるようになるまで時間がかかったそうだ。
(ヤミは5か月、ケイトは1週間)
結果としてケイトは
魔法騎士団入団試験が行われる日から「一ヶ月前」までの間、ヤミの修業に付きっ切りだったという。